小学校低学年の娘のクラスメイトが学校へカブトムシを持って来たらしく、うちの娘はすっかり影響を受けています。
カブトムシ、つかまえに行こーっ!!
この記事では「カブトムシ・クワガタを捕まえるための『バナナトラップ』のつくり方とその成果」を紹介します。
さてバナナトラップの効果はあったのでしょうか!?
この記事ではカブトムシとクワガタをまとめて「カブクワ」と呼んでいます。
目次
稲荷山産のカブトムシ・クワガタを採りたい!
わたし自身がまだ子どものころは夏になると近所の友だちといっしょに伏見稲荷大社の稲荷山へカブトムシやクワガタを採りに行っていました。
もちろん採れることができた日もあれば残念ながら「ボウズ」(一匹も採れないこと)で終わったこともあります。
ですが、今回は小学生の娘がいっしょ。子どもといっしょに昆虫採集に出かける以上ボウズで終わるわけにはいかないんです! 絶対に!
「そんなカンタンに捕まえられるもんじゃないんやで〜」というのを子どもに教えるってのもあるのかも知れませんが、
そんなのきれいごとや!
山に登るからにはカブトムシでもクワガタでもどっちでも良いからGETしたい。できることならば、オスを!!
なので、確実にカブクワをGETするために今回は「バナナトラップ」を仕掛けてみることにしたんです!
カブトムシ・クワガタを捕まえる「バナナトラップ」の作り方
「トラップ」と言ってもいろいろあって、例えば白い布を懐中電灯で照らしておくだけのトラップもあります。光に集まる虫の習性を利用したトラップですね。ただ、これはカブクワだけじゃなくて、巨大なガとかいろんな虫が集まって来るのが難点なんです…
今回採用したのは「バナナトラップ」です。このトラップはバナナを腐らせてつくるトラップで、つくり方が実験っぽくておもしろそうだったんですよね。
それにわたし、実はバナナを腐らせるのが得意なんですよ…
[1]「バナナトラップ」の材料の準備
バナナを使ったトラップの材料はこんな感じです。数量は超適当なので実際にわたしが使った量を書いておきます。要はバナナを腐らせたら良いんですよ。
- バナナ: 1房=4本使いました
- 砂糖: コーヒーとかに入れるスティックのやつ3本
- 焼酎: 実は焼酎が無かったので代わりに日本酒を…
- ドライイースト: 1袋
- ジップロック
- ビニール手袋
[2]バナナをカットする
腐りやすくするためにバナナを細かくカットします。わたしは皮のままブツ切りにしてやりました。
[3]砂糖とドライイーストを投入
細かくカットしたバナナをボウルにぶち込み、まずは砂糖を投入! 量は適当で良いと思いますが、わたしはコーヒーとかに入れるスティックのやつを3本投入してみました。
ドライイーストは3袋に小分けされていたので、まるまる1袋を使いました。ドライイーストは余らせてもすぐに使わないとダメになるみたいなので。
[4]焼酎を振りかける
焼酎を振りかけることでさらにそれっぽいにおいになるようですね。
我が家には残念ながら焼酎が無かったので代わりに日本酒を振りかけてみました。…アルコールであれば焼酎も日本酒も同じ役割を果たすのかなと。
[5]材料を混ぜる
おたまでバナナをすりつぶしながら混ぜ合わせます。この時点でもうすでにくさ〜いにおいになってました。
少しかき混ぜるともうバナナがドロドロに…
[6]ジップロックに入れて発酵させる
すりつぶしたバナナをジップロックに入れて屋外に出しておきます。太陽の下でどんどん発酵が進むんですね。
途中経過を見てみるとジップロックがパンパンにふくれあがり、バナナもさらにドロドロした状態になっていました。
朝の10時ごろから17時ごろまで屋外に放置しておきました。ジップロックで密閉されているはずなのに、くっさいにおいが漂ってくるじゃないですか。トラップを仕掛ける場所まで運ぶのがつらくなるぐらいの悪臭をはなってました。
「バナナトラップ」を仕掛ける場所は?
夕方17時過ぎに娘とふたりで伏見稲荷大社の境内に到着しました。
標高233メートルの稲荷山は参拝客がぐるっと「お山めぐり」ができることでも人気があるスポットなんですね。
しかも、山道はきちんと舗装されているので、子どもでも問題なく登ることができるんです。
おそらく稲荷山でカブトムシやクワガタがたくさん採れるポイントは京都市内が見わたすことのできる「四ツ辻」〜頂上である「一ノ峰」にかけてのエリアだと思います。
本当はそのエリアにトラップを仕掛けたいんですが、いざ夜中にカブトムシやクワガタを採りに行くのは小学生の娘といっしょだと危険です。
いや…正直夜の稲荷山は大人でも泣きそうになるぐらい怖いので、娘といっしょの時に万が一わたし自身が泣いてしまうようなことになれば、娘が思春期に突入する前にジ・エンド!! それだけは絶対に避けねばなりません。
なので、できる限りふもとに近い場所でトラップを仕掛けようと考えながら稲荷山に入りました。
「新池」のある「熊鷹社」あたりでトラップを仕掛けられれば理想的だったんですが、残念ながらカブクワが好むクヌギやコナラの木を参道から近い場所では発見することができませんでした。
結局「三ツ辻」まで来てしまったところで娘がのどがかわいたと言うので「京屋」というお茶屋さんに立ち寄ったんです。
そこでまったく人見知りをしないわたしの娘がいつものノリで
すみませ〜ん。カブトムシはどこにいますか〜?
と突然お店の人に話しかけたんです。
お店の人が親切に答えてくださり、どうやら夜になると三ツ辻あたりでもカブトムシ採りに来ている人を見かけるそうです。「このあたりを歩いてたらカブトムシが飛んで来るよ〜。」とのこと!
わたしが子どものころの記憶ではもう少し上の方まで行ってたような気がしたんですが、稲荷山のお店の人の情報は信頼できますよね。
しかもそれほど上まで登らなくてもカブクワをGETできる可能性があるのであればそっちの方がだんぜん良いもんね!
お店の人に「ありがとうございま〜す! 」とお礼を言って三ツ辻まで少し戻ります。
山道から少しだけ入った場所にクヌギとかコナラっぽい木があったのでそこにトラップを仕掛けることにしました。
ジップロックを開けた瞬間に思わず「おえっ…」となってしまうようなにおいがあたりに広がります!
くっさーっ!!
少しでもGETできる確率を高めるためにトラップはいくつかの木に仕掛けることにしました。
バナナトラップはストッキングに入れる方法と直接木に塗りつける方法があるらしいのですが、今回は木に塗りつけてみました。
うわ〜こんなことして山の神様が怒らへんかなぁ…
と、わたしも気にしていたことを娘がサラッと言ってのけるので少しばかりテンションが下がりましたが、気持ちを切り替えて塗りつけます!
娘も参戦! 異臭をはなつバナナを直接さわるのには抵抗があったのでビニール手袋を着用して作業をします。
「バナナトラップ」を仕掛けた結果
わたしたちはバナナトラップを仕掛けてからいったん家に戻りました。
トラップを仕掛けてから3時間ほど経過した20時半ごろに「そろそろ見に行ってみよっか!? 」とワクワクした気持ちを抑えきれずに娘に話しかけると…
とっとがひとりで行って来て〜!!
と娘がまさかの裏切り!!
仕方なくひとりで夜の稲荷山へカブクワ採りに出動です…。トラップに集まったカブトムシの群れをいっしょに目撃できないのは残念ですが、まあ、子どもといっしょに夜の稲荷山を登るのは危険ですもんね。ええ、危険なんですよ、本当に。
21時ごろの結果
「八島ヶ池」…地元では「お産婆池」と呼ばれている伏見稲荷大社の北側から稲荷山へ登ります。
うぅ…やっぱり夜の稲荷山は怖すぎる…。
トラップのようすを早く確かめたいという気持ちと夜の稲荷山の独特の雰囲気に飲まれて焦る気持ちとでついつい早足になってしまいます。
なんと10分ちょっとで三ツ辻に到着しました。
やっぱり娘はお留守番で正解だったのかも知れません。人見知りをしない娘ですが、暗闇は苦手なんですよね。もしも娘がいっしょに来ていても、きっと怖くて山には登れなかったのではないでしょうか。
そうそう実は21時ごろには参拝客(とくに外国人)がまだまだたくさんいたんですよ。わたしはそのことに驚きました!
夜の稲荷山は人がいなくても怖いし、人がいたらいたで怖いんですね。いろんな意味で。
そしてもっと驚いたのが、な、な、なんと、わたしたちが夕方にトラップを仕掛けた場所あたりにカブトムシやクワガタを採りに来たと思われるライバルがいたんですよ!!
まあ、もともとは娘といっしょに採りに来るつもりだったので、参道からすぐのところにある木にトラップを仕掛けていたんですね。誰もがチェックする木だったようです。
これはヤバいわ!!
せっかくトラップを仕掛けたのにライバルたちに先をこされたのでは元も子もありません。
大急ぎでトラップを仕掛けた木を確認すると、残念ながらカブトムシの姿もクワガタの姿も見つけることができませんでした。
うわ〜もしかしたらすでに先をこされたのかも知れません。
そう思った瞬間に足元でガサっと音がしたんですよ。するとそこにはカブトムシのメスがいたんです! あまりにもコーフンしたので写真を撮る前に捕獲してしまいました。
ですが、驚くのはまだ早かったです。なんとメスだと思われたそのカブトムシにはかわいらしいツノが生えてるじゃないですかっ!!
わたしが今まで採ったカブトムシの中でもっとも小さいオスです。
まあ、良いではないかっ!! 極小サイズだろうが、まぎれもなくカブトムシのオスをGETしたんですからっ!! 持って来た虫カゴに入れて足早に帰宅します。
どうやった!?
うへへへへ〜
わたしは誇らしげに娘に虫カゴを差し出しました。
娘が目をキラキラと輝かせながら虫カゴをのぞき込みます。
やったぁ!! カブトムシや!! やったぁ、やったぁぁぁあああ!!
と想像以上に娘が喜ぶ姿を見て、恐怖心と戦いながら稲荷山を登った苦労が一瞬で吹き飛びました。
翌朝3時半ごろの結果
時間は流れ、翌朝3時半。
もしかすると時間が経てばバナナトラップにカブトムシやクワガタが集まって来ているのではないかと思い、夜明けが来る前に再び稲荷山へ入ったんです。
こんな時間ならカブクワを採りに来ているライバルもいないんじゃないかとも考えていました。
ですが、あまかった!
なんとこんな時間にカブクワ目当てと思われる人たちが懐中電灯を持ってウロウロしているじゃないですか!?
しかもほかの人たちはみんなふたり以上で来てるんですよ。
(…この根性なしの不審者どもがっ!!)
と心の中でライバルたちを勝手にののしり、暗闇の中で半泣きになりながらトラップを仕掛けた木を探します。
おお、この木やな。
!!
…びっくりするぐらい、仕掛けたバナナトラップにはなーんにもいませんでした。トラップはいくつかの木に仕掛けていたんですが、結果はいずれも同じ。
トラップの効果がなかったのか、それともライバルたちにかっさらわれたのかは知るすべもありません。
せっかくなので、まわりの木を探してみました。けっこう天然の樹液がダラダラと出ているんですね。
懐中電灯で木の上を照らすと何やら黒い影が見えるじゃないですか!!
手を伸ばして届くような位置ではなかったので、近くに落ちている枝を探しました。
こんな時に虫取り網があれば良いんですが、もともとはトラップのまわりに集まって来ると思い込んでいたので虫取り網は持って来ていなかったんですよね。
いろんなことを想定して虫取り網は最低限用意しておいた方が良いなぁと思いました。
なんとか近くに落ちていた長めの枝で「黒い影」をツンツンしてやりました。
するとけっこうカンタンにポトっと落ちるんですね。真っ暗なのでどこに落ちたかはわからないんですが、耳をすませてよ〜く集中すると落ち葉の上をカサカサと歩く音が聞こえるのですぐに発見できました!!
この時に気がついたんですが、耳をすませるといろんな音が聞こえるんです。
木の上で何かがカサカサと動く音、何かがポトッと落ちた音、何かがブーンと飛ぶ音。
その中でぶあつめな羽音をさせて飛んでいる何かがいることに気がつき、参道にある灯籠の方を見てみました。
どうやら灯籠が白い布のトラップの役割を果たしているようです! そりゃあもういろんな虫が集まっていました。その中にクワガタのメスが2匹いたのですかさずGET!!
午前3時半の採取ではトラップにはなにも集まっていませんでしたが、クワガタのオス1匹とメス2匹を採ることができました。
早起きして良かった〜!!
変な名前がつけられた!
朝になって子どもたちが起きるとすぐにカブトムシの飼育ケースを確認しに行きました。
子どもたちが寝る前にはいなかったクワガタを見つけた娘が
クワガタがいる!! かっこいいぃ〜!!
と絶叫。時々マンガで見かける「うひょ〜!! 」という表情で転げまわりながら喜びを表現してくれました。
オーバーリアクションな気もしますが、早起きして稲荷山に登った苦労がむくわれる瞬間でもあります。
喜びのあまり子どもたちがカブトムシとクワガタに名前をつけたので紹介しておきます。
からだもツノも小さくメスに見間違えてしまいそうなカブトムシのオスの名前が
ダルフィン!!
クワガタのオスが「ワゴン」!! 種類はコクワガタですね。
クワガタのメスは2匹いるんですが、小さい方が「ちびまる」で大きい方が「なすび」!!
カブトムシのオスの名前が異常にかっこいいですね!! ダルフィン!!
この記事のまとめ
この記事では「カブトムシ・クワガタを捕まえるための『バナナトラップ』のつくり方とその成果」を紹介しました。
カブクワをGETすることができたのは良かったのですが、残念ながら「バナナトラップ」の成果を実感することはできませんでした。
もしかすると仕掛ける場所や日によっては違う結果になったかも知れません。ぜひ、挑戦してみてください!
- バナナトラップは臭いの割には成果が出なかった
- 長い虫取り網は必要
- 稲荷山(京都)はバナナトラップが無くてもカブトムシ・クワガタをGETできる
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こんにちは! ごりら(@goriluckey)です!!