【第2話】子猫たちを病院へ連れて行く。(ねこ写真付き) 2015/09/13

ごりら

こんにちは! ごりら@goriluckey)です!!

ぶどう狩りへ行ったはずなのに、なぜか2匹の子猫を病院へ連れて行くことになるという、“とんでもないアクシデント”に見舞われた昼下がり。
 
16時から診察が始まるイオンモールの中にある動物病院へ到着。幼児園児の娘が妙に張り切り、受付のお姉さんに話しかけます。
 
「はやくねこをみてあげてくださいっ!」
 
ぶどう園から動物病院へ到着するほんの1時間弱の間にどこか頼もしく成長した感じのある娘。幼児園児ながらもか弱い生命を守ろうとしているのか。既に診察を受けている”患者さん”がいるので、受付を済ませるととりあえず診察室に連れて行かれる2匹の子猫。
 
 
 
それから数十分後。

 
子猫たちよりも先に診察を受けていた犬の患者さんが診察室から出て来るとさっきまで私の車の中で聞いた「みゃ、みゃ…」という鳴き声が扉の奥から聞こえて来ました。
 
お医者さんに事情を説明すると、まずは体重を計りましょうと言うことで、診察台の上に置かれた小さな“はかり”に乗せられて計測します。
 

1991d1c3

 
「こっちは女の子かな。えっと、229gかな〜。」
 

406e5746

 
「ん〜こっちはどうやろうな、男の子かも知れへんね。」
 
ひっくり返されて股間を覗かれていることに怒っているのか先ほどまでのか細い声ではなく、“反抗期の中学生のような声”で必死に抗っています。
 

d14e87e7

 
「おうおう、元気やな〜。こっちの子は258g、かな。」
 
パッと見た感じほとんど同じ大きさなんですが、わずかにオスの方が重たいようです。
 
そして、何より生命にかかわる状態に無いか、病気を持っていないかを確認してもらいます。実は、診察を待っている間に既にエサをもらっていたようで、ぶどう園で見つけた時と比べて元気になっているのはわたしが見てもわかるぐらい。
 
先生の見立てでは、この子たちは生後2〜3週間ぐらいとのこと。ちょうどお盆休みの頃にこの世に生を受けたことになります。<
 
まだ生まれたばかりの子猫たちを捨てるなんて身勝手で酷いやつがおるもんやな。)
 
どうやら生命の灯火が今すぐに消えてしまう、そんな状態では無さそうなのがわかると、ぶどう園にこの子たちを捨て去った“姿の見えない犯人”に対する怒りが込み上げて来ました。
 
先生の話が続きます。
 
「まだ生まれてからそんなに時間が経ってないんで、今日はまだワクチンは打てません。ギョウ虫がいないかどうか調べてますけど、もし検出されなかったとしても”今日の時点では見つからなかった”ぐらいに考えてくださいね。あと、気を付けて欲しいのがノミ。まだ身体が小さいからノミに血を吸われて一気に弱ってしまうことがあるから。もし万が一、ノミが見つかってこの子たちが弱ってたら、すぐに連れて来て。その時はワクチンを打ちます。まだ早いかも知れへんけど、ノミにやられる方が生命の危険につながりますんで。」
 
なるほど。今は一見元気そうに見えますが、体力が無いからこの子たちよりもはるかに小さいノミにさえ生命を奪われてしまうかも知れないんです。
 
当面のエサや注意することを教えていただき、診察終了。
 
…お会計は、2,700円。2,700円でございます!早速軽めのジャブが飛んで来ました。
 
動物病院から出ると、先ほど教えてもらったエサを買いに近くのペットショップへ向かいます。当面の離乳食とミルクを購入。
 
…お会計は、2,365円。2,365円でございます!そんなに買ってないのに、まあまあなお値段ですね。
 
帰りの車の中では、私、非常に複雑な気持ちでございました。小さな生命が救われたこと、無情にも捨て去った人間に対する怒り。そして、(これからどうすんの?どうすんの?)という不安。
 
そして、ぶどう園でのできごとを思い返します。ぶどう園で水に濡れて、確かに少し弱って見えたこの子猫たちを見捨てるという選択肢はあったのか…いや、無理やな。かと言って、家に連れて帰るんか?…いや〜いや〜それもなぁ。里親探し?…ん〜なんか子どもたちは飼う気マンマンな様子ですよ?
 
考えれば考えるほど、わたしは“交通事故に遭ったようなもの”という気持ちになって来ました。誰だって交通事故には遭いたくなんてありません。でも、遭ってしまったんだから、もう仕方ない。事故に遭わない方が良かったなんて選択肢は無いんです。
 
そう考えて、これから起こるであろう“事態”に対して向き合おうと考えておりました。
 
そんな時に、小学生の息子が口を開きました。
 
「奇跡やな!今日このねこに会えたのは奇跡やわ!」
 
確かに、もし空手の稽古に疲れて今日ぶどう狩りへ行ってなかったら?もし違うぶどう園に行っていたら?もしピオーネではなく、ベリーAを選んでいたら?
 
いろいろな偶然が重なり合って、この子猫たちとの出会いに繋がったんですよね。息子が言う通り、まさしく、奇跡。
 
“交通事故に遭ったようなもの”と考えていた私と、この子猫たちとの出会いを“奇跡”と表現した息子。この瞬間に、私の中で”決心”ができました。
 

d1caef3d

 
そして、2匹の子猫たちが我が家に、やって来ることになったのです。