『運命が重なる瞬間』〜見ず知らずのおっさんに心臓マッサージをした夜のできごと

ごりら

こんにちは! ごりら@goriluckey)です!!

今回は「見ず知らずのおっさんに心臓マッサージをした夜のできごと」についてお話します。

まさか自分が他人の生死の瞬間に大きくかかわることになるなんて思ってもいませんでしたから…。

おっさんの運命と重なってしまった!

その日はたまたまいつもより早く帰宅した。たまたま雨が降りはじめていたのに、息子は傘を持たずに塾に出かけたらしい。わたしは息子の傘を持って塾へ迎えに行った。

ふだんは妻が迎えに行くので、わたしは息子を驚かせようと企んでいたのだ。

息子の塾が終わる5分ほど前に塾の前に到着したわたしはiPhoneでTwitterをながめながら時間をつぶした。

そこへたまたま通りかかったおっさんがいた。おっさんは足を引きづりながら歩いているように見えた。なんとなく「ケガでもしてるんかな」と思った。

その直後、おっさんがぶっ倒れた!

突然ぶっ倒れた!

ごりら

!! ………大丈夫ですか!?

わたしが呼びかけてもおっさんはただ口をパクパクさせているだけで反応がない…。

さっきまでTwitterを見ていたiPhoneで、ソッコー119番に電話をした。そうとうパニクりながら、電話の向こう側にいる人に向かって必死で話した。

突然おっさんがぶっ倒れたこと、場所、おっさんの状況…

このようすを見ながら通り過ぎて行く人もいることに驚いた。ある意味、その事実が自分を冷静にさせた。

そんな中でも立ち止まってくれたおっさんがいた。わたしはおっさんに助けを求めた。おっさんは「近くの交番に警察を呼びに行く! 」と行って交番の方へ駆け出してくれた。

電話の向こう側の人が話しかけてくる。

「口をパクパクしているうちは心臓が動いています。それが止まる前に心臓マッサージをはじめてください。」

マジで!?

おっさんのようすを見れば極めて深刻な状況であることはわかっていたが、実際に「心臓が止まる」という言葉を聞いて、はじめて目の前で人が死ぬかもしれない事態に気が動転した。

おっさんは道路の端で倒れていた。

クルマが通るので危ない。たまたま通りかかった別のおっさんといっしょにぶっ倒れているおっさんが安全な場所まで運んだ。

めちゃくちゃ重たい!!

意識を失っている人間はめちゃくちゃ重たいというのは聞いたことがあるが、ほんとうに重たかった。

電話の向こう側の人が心臓マッサージの方法を伝えてくる。「心臓マッサージの経験はありますか? 」

ごりら

ありません!!

「まず脇と脇を横一本線で結び、その中心部分に両手を重ねて手のひらの硬いところで体重をかけて押してください。1、2、3と速いテンポで! 」

心臓マッサージをしながら、わたしはおっさんの顔を見ることができなかった。ほんとうは表情を確認しながらやるべきとは思ったが、怖かった。もしも呼吸が止まったら…と考えると怖かったのだ。

おっさんの心臓を押すたびにおっさんの口からなにか音が聞こえてくる。なにかはわからないがとにかく生きてる! おっさんは生きてる!

わたしは『振り返れば奴がいる』で織田裕二が石黒賢に心臓マッサージをしているシーンを思い浮かべながら、おっさんの心臓を押し続けた。

塾が終わったのだろう、子どもたちや塾の先生が出て来た。けっして人通りが多い道ではないが、通行人も集まって来ていた。

わたしはその中のひとりに救急車が来た時の誘導をお願いした。まわりの人の顔を見るよゆうはなかったが、みんなが協力してくれていることに安心した。

そんな通行人の中に、驚いた表情をしてこちらを見てる息子の姿を見つけた。

そう言えば、もともとは息子を驚かせようとして塾に迎えに来たんやったな。うむ、息子はビックリした顔をしているな…。

わたしは見ず知らずのおっさんの心臓マッサージをしながら不謹慎なことを考えていた。

呼吸止まるな!

このおっさんのことを思っているのではない。

いくら人命がかかっているとは言え、このおっさんに人工呼吸するのは無理や。わたしは必死で心臓を押した。

死ぬな!

これも、このおっさんのことを思って願っているのではない。むしろ自分のことしか考えてない。

自分が心臓マッサージしているおっさんがその最中に死ぬようなことがあったら、今日ゆっくり寝られへん。いや、きっと明日も寝られへん。

遠くの方で救急車のサイレンの音が聞こえてきた。早くして!!

119番をかけてから数分で救急車は近くまで来ているのに、めちゃくちゃ長く感じた。頼む、早く!!

別のおっさんが救急車を誘導してくれている。雨が降る中、そのおっさんは自分のカバンや傘は置いたままにしてる。

救急車が到着するなり、救急隊員が担架を持って飛び出して来た。めちゃくちゃ安心した。おっさんは呼吸してる。呼びかけにはまったく応えないが生きてる。

おっさんは生きてる!!

おっさんはすぐに救急車に乗せられた。

救急車を誘導してくれたおっさんが声をかけてくれた。「お疲れさん。」「いえ、こちらこそ助かりました。」そんなやり取りをした。

その後、救急隊員、警察から軽く状況を聞かれて答えた。

安心がコーフンに変わったわたしは息子に一部始終を話しながら家に帰った。息子もコーフンしていた。

この記事のまとめ

今回は「見ず知らずのおっさんに心臓マッサージをした夜のできごと」についてお話しました。

いろいろな「たまたま」が重なったことで、わたしとおっさんの運命が重なりました。

できることなら、もう二度と心臓マッサージをしなければならないような場面には出くわしたくありません。

おっさん助かったらええな。

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